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価値力/提案力

売上アップ。選ばれる価値を見つける3つの方法

中小企業が業績アップを目指すなら。

しかも、“ねらいを込めて、長期スパンでも”業績アップを目指すならば、この「概念」は、義務教育と同じくらいに思って、より深く理解した方がいいものです。

扱っている商品やサービスの種類や、業種・業態関係なく、必須事項です。

 

なぜ、売れるのか?(買ってくださるのか?)を真剣に考え、実際に業績に変えていくために、なくてはならない思考の武器だからです。

 

それが「価値」。

 

ビジネスは、ひとことでいえば、「価値と価値の交換」です。

価値を考えることは、イコール、あなたのビジネスを考えることと同じ意味なのです。

目次

なぜ価値を考えることが必要か?

顧客は、個人であれ法人であれ、ある商品やサービス(以降、商品、と表現します)を購入するときには、かならず理由があります。

痛みのある問題を早く解決して痛みをなくしたいのかもしれないし、いまよりももっと豊かで幸せな生活を望んでいるのかもしれません。

商品を通して、人生やビジネスにプラスの変化をもたらしたいのです。
このプラスの変化をもたらしてくれること、それが「価値」です。
そして、顧客は、商品を買っているのではなく、この「価値」を買っているのです。

この“事実”は、いまいちど落とし込んでくださいね。

商品が売れない、というとき、多くの誤りは、すぐに値段を下げたりします。
または新商品を作ったり、変えたりします。営業社員のお尻を叩いてもっと売ってこい、ということもあるでしょう。

それらはときに必要な場合もあるのですが、「第一に必要なこと」ではありません。

なぜなら世の中には、他よりも価格が高くてもバンバン売れている商品は事実存在しますし(きっとあなたの業界でもそういう事例はあるでしょう)、ひとつの商品がロングヒットしていたりもします。無理に売り込まなくても、まっさきにお呼びのかかる会社もあります。

そのような会社や商品に、顧客が「価値」を感じているからにほかなりません。
なにかしら、そこでしか得られない価値を感じているから、選んでいるわけです。

商品が売れないときに、まっさきに見直すものは「価値」です。
何をやっても売れないとしたら、まず問うべきは

「価値がズレているのではないか? または価値を伝えきれていないのではないか?」

なのです。

わかりやすく公式にすれば、

「価値 × 浸透度 = 売上」

となります。

価値=ゼロならば、浸透度(商品紹介、営業活動、商品改善などなど…)をいくら実行したとしても、売上にはならないわけです。

価値を中心に据えるとどんな効果があるか

モノ不足の時代と異なり、世の中の商品の代替物は、大体出そろっている時代です。
いいかえれば、顧客は多くの選択肢から自由に選ぶことができるわけです。

そのような状況で「価値」がわからなければ、顧客はどういう判断をするでしょうか?
値段や、カタログスペックの単純比較など、目に見てわかりやすいもので判断をするしかありません。たとえ商品が本当はもっと価値があるものだったとしても、顧客の視点で見れば、もっと価値があることがわからないのです。

ブランドもののバッグも、街のショップのバッグも原価は変わりませんが、価格には何十倍もの差があることはあなたもご存じでしょう。
その差は何の差か、といえば、「価値の差」なのです。

顧客が何十倍ものお金を払ってもいいと思えるほどの、「価値」を定め、さまざまな形で顧客に伝えているために、発生している差です。

B to Cだけでなく、B to B でも同様です。

B to Bは費用対効果が大きな理由とはなりますが、それと値段が安いとは別の話です。
たとえば、「迅速に供給してくれる」(時間はお金、ですからね)ですとか、「いつでもどこでもサポートしてくれる」ですとか、「専門的なアドバイスをしてくれる」など、価格以外に費用対効果をもたらす価値はさまざまにあります。

実際、わたしは提案営業・コンサルティング営業で、B to Bの世界での商品提案に長く携わっていましたが、値段は決断の後押しにはなっても、値段が検討事項第一だったことはありません。買うべき価値、買うべき理由があれば、購入していただけるのです。

自社や商品の「価値」をきちんと理解し、顧客にきちんと伝えられるようになると、商品展開、営業展開はがらりとかわります。

商品がよく売れるになるでしょうし、営業マンも無茶な営業をしなくても売れるので、ストレス的にも、自分の自己肯定感も上がり、定着率も上がってくるでしょう。

ビジネスが成り立つのは、顧客が購入するほどの価値があるから、そしてそれが伝わっているからです。

まず、あなたの会社や商品の「価値」をもう一度見直す。
そこからはじめることが、もっとも早く、実効性の高い取り組みになります。

どうやって価値発見すればいいのか?

価値は顧客の人生やビジネスにプラスの変化をもたらすことですから、顧客がプラスと考えるものは、実はなんだって価値になります。

少し話はそれますが、最近は人気芸能人が、オンラインサロンなどで「目を見つめて微笑む権利」を販売したりもしています。実際、多くのファンが購入しています。

「それが売れるの?」

と、つい思ってしまいがちです。
が、その芸能人のファンにとっては、大好きな芸能人から見つめられ微笑みかけられることは、忘れられない思い出であり、友達への自慢だったりする、どこにもない「価値」なのですね。そのファンの人生は豊かになるわけです。また、それらの芸能人も、価値をわかっているから、販売もしているわけですね。

あなたの会社、商品も、さまざまなことが実は、価値だったりします。

たとえば専門家であるあなたからしたら当然のことでも、顧客からすれば知らないことばかり。

「そんなこだわりがあったのなら、教えてよー。それはすごい!」

価値を知った顧客は、その瞬間に、あなたの会社や商品に対する認識が変わります。

あらためて価値を見直すときに、新しい価値をいきなり探したり、もってきたり、作ろうと思う必要はありません。いますでにもっているものを、あらゆる角度で「新しい目で」見直すのです。

価値を見直すための3つの質問

価値は、いますでにもっているものを見直す作業です。
その際にまず出発点としなければならないのは、顧客です。

なぜならば、顧客こそが購入してくれるひとだから。
あたりまえだと思ってはいけません。
モノ思考から脱出して価値思考になるためには、「顧客」を起点に据えることのは、実はとんでもないノウハウなのです。

顧客は価値がほしいのです。モノや商品がほしいのでありません。
もういちど、頭にいれておきましょう。(しつこいかもしれません…すみません。)

以下の3つの質問を繰り返すだけでも、
価値はより明確に、より顧客に刺さるものになってきます。

「誰が顧客なのでしょうか?」
「その顧客にとってはどんなことが価値なのでしょうか?」
「その中でも、他ではなくてあなたの会社や商品にはどんな価値を感じるのでしょうか?」

これを問い続けましょう。

直接お金を出す人も顧客でしょうし、お金を出すことに影響を与える人も顧客です。
最終的に顧客が購入するまでに、どんなひとたちがかかわっていますか?
そのひとたちはどんな背景や思いをもっていますか?

問い続ける中では、価値の元になった会社経営や商品の背景にある、歩みや経歴、歴史、想いやこだわりも掘り出さないといけないでしょう。顧客との接点の現場にいる社員の力も借りて、社員の力も合わせて価値を掘り出していくと、あなた一人では見えなかったこともたくさん見えてくるはずです。

まとめ~「もっとも大切な価値=本質価値」で経営する

あなたの会社にはさまざまな価値があります。
ぜひ、より多く見つけ出してみてください。

それを社員と言葉にして共有してみてください。
ひとつひとつが社員のやる気や誇りになります。

「ああ、わたしたちはこんなにすごかったんだ。こんなに顧客に、社会に喜んでもらえる存在なんだ」

そして、その中でも「もっとも大切な価値」に気づきましょう。
顧客がよろこび、あなたも、社員も意欲が上がり、誇りに思える価値。

本質価値、といいます。

本質価値は、種子のようなものです。
本質価値から芽がでて、さまざまな商品やサービスに変わり、社員の提案や接客に変わり、ブランディングやマーケティングに変わっていきます。

本質価値に気づくとは、ど真ん中で勝負する、ということでもあります。

中小企業経営だからこそ、もっとも大切な価値で、ど真ん中にたって、顧客や社会に貢献できる、ここにしかない存在感ある会社になりましょう。

「価値」を中心にすえる経営、はじめてみませんか?

P.S.

売れる価値の発見方法や
価値提案人材育成のトピックをこれからも
ブログでお届けしますので
お忘れないようブックマークしてくださいね。

執筆者紹介

オフィスオントロジー
代表 友成治由

人と組織の可能性と創造性を引き出すメンター
人と会社を伸ばすメンタリングの専門家

10年超にわたる起業家育成や変革人財育成経験から得た実践知と、意欲心理学によるメンターメンタリングで人が本来持っている意欲、可能性、価値を引き出す。
主体性/リーダーシップ開発、メンター育成、メンター制度構築、チーム活性化などを支援。

哲学存在論専攻。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。

経営メディア『経営プロ』にて執筆コラム掲載。
コラム「メンタリングで人や組織の可能性を引き出す」など

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