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リーダーシップ

逆に知っておこう。社員を発狂させるリーダーシップ

目次

人を発狂させ、また人を活かす唯一のもの

実話なのか、お話なのか分かりませんが…
昔のソ連のお話だそうです。(別かもしれません)

どんなに拷問をしても絶対に秘密をはかない囚人。

もう数週間もたっている。
強靭な精神力だ。

食事を抜いても、
電気ショックなど身体的苦痛をあたえても、
何をしてもはかない。

どうすればいいだろうか。

あるとき、
「どんな囚人でも発狂し、はかせてしまう」
という方法を知っているという看守がきた。

看守は、あるアイデアを出した。

そんなことで?
他の看守は疑問をもったが、
こいつが言うんだからやってみる価値はある。

言われたとおりにやることにした。

すると・・・

1週間もたたないうちに、
あの囚人が降参したのだった。

食事を全く与えなかったわけでも、
苦痛をひどくしたわけでもない。

ただひとつのことを繰り返しさせただけだった。

それは、

「穴を掘り続けさせる」

こと。

外に出して、
スコップひとつで
ひたすら穴を掘り続けさせる。

拷問よりはましだ。
そう思った囚人は、掘り続けた。

掘り続けるのもかえってなまった体を動かせていいじゃないか、と。

ところがある程度深くなったら、
看守が全部埋めてしまって、
もとの地面に戻してしまった。

なぜだ?
囚人が目をあげて看守を見ると
看守は冷たく言い放つ。

「穴を掘りなさい。」

囚人が掘り続けると、
ある程度深くなったところで、
やはりまた埋めてしまって

「穴を掘りなさい」

この繰り返しだった。
そのほかには何も言わない。

これを何十回といわず、
延々とさせ続けるのだった。

数日もすると・・・

囚人は発狂してしまったのだった。

もう、俺にはこれに耐えることができない・・・

・・・

あんなに強靭な精神力だったのに、
なぜでしょうか。

囚人はこれまでどんな苦痛も耐えてきました。
耐えることに「意味」があったからです。

自分が耐えることで、

仲間が助かる、
家族が助かる、
英雄になれる、、、

だからかえって、
苦痛を与えれば与えるほど
精神力が強くなるばかりでした。

しかし、
穴掘りは違いました。

せっかく必死に掘ったものが、
何度もゼロにさせられる。

拷問のひとつとはいえ
一生懸命にほって多少のやる気も出したはずの穴が
いくら掘っても、またゼロに、まっさらに。

それに対する言葉もなにもない。

しかもその行為になんの目的もゴールもない。
ただただ、穴を掘るだけ。

ここにいる限り、ずっと。
死なせてもらうこともなく、永遠に。

囚人には「意味」がなくなったのでした。

そして「意味」をなくした囚人は、
人であることを辞めてしまったのです。

人間は、食物や生理的なもので「生存」はします。
が、「人として生きる」のは「意味」があるからです。

「意味」が人として生きるもと。
「意味」がなくなったとき、
人は人であることをやめてしまいます。

リーダーが、
絶対やるべきことであり、
やってはいけないことは、

人に意味を与えることであり、
人から意味を奪うことです。

会社であれば、
意味を与える会社は活気づきます。
人がイキイキします。

生存、だけに汲々として
意味がなくなった、うばわれた会社は、
人から生気を失わせます。

「意味」は
人を活かしもし、殺しもします。

難しく考える必要はありません。

たとえば
できることのひとつをご紹介します。

目の前にいる人に、やさしく声をかけてあげること。
気にかけてあげることです。

それだけで、
ひとは、
ひとからわたしを
気にかけてもらっているという意味ができます。

チームメンバーでもお客さまでも、
街の店員さんでも、
たったそれだけで意味をあたえ、
一人の人の未来を大きく左右します。

あなたが気にかけてもらって
うれしかったことは何ですか?


P.S.
これからもブログをお届けしますので
お忘れないようブックマークしてくださいね。

執筆者紹介

オフィスオントロジー
代表 友成治由

人と組織の可能性と創造性を引き出すメンター
人と会社を伸ばすメンタリングの専門家

10年超にわたる起業家育成や変革人財育成経験から得た実践知と、意欲心理学によるメンターメンタリングで人が本来持っている意欲、可能性、価値を引き出す。
主体性/リーダーシップ開発、メンター育成、メンター制度構築、チーム活性化などを支援。

哲学存在論専攻。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。

経営メディア『経営プロ』にて執筆コラム掲載。
コラム「メンタリングで人や組織の可能性を引き出す」など

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