本質的成長をできる人が持つ問題解決視点とは?
目次
“問題”に本質的に向き合うとはどういうことか?
さまざまな問題を抱えている時は苦しいものです。
物理的な、経済的な問題かもしれませんし、
心の問題かもしれません。
そんな問題の泥沼から抜け出すときには、
この本質的な知恵を思い出してください。
問題から抜け出した時、なんであんなに悩んでいたんだろう?と
不思議に思ったりしますが、それは、
知らず知らず、この本質的な知恵が作用していたのです。
これからは意識的にその知恵を使っていきましょう。
先人たちは偉いものですね。
問題に対する取り組み方は、すでに“見えて”います。
企業向けのコンサルティングやセッションでも、
これを意識して“見えて”いる通りに取り組むだけです。
どこに見えているのかって?
問題、です。
「問題」という言葉。
「題を問う」と書いて、問題。
よくぞこのような漢字をつくってくれました。
わたしたちがさまざまな苦労や困難(まとめて“問題”と呼びます)を
感じるときに、わたしたちはまっさきに解決方法を探します。
もちろん小さな“問題”であれば、
ある解決法一発で消え去ることもよくありますが、
何度も何度も現れる“問題”もあります。
身近なところでは、失恋はそうかもしれませんね。
昔大好きだった彼・彼女と別れた苦しみは、
単純に時間が解決するともいえません。
人によっては、次の恋になかなか進めなかったり、
異性不信になったりしてトラウマが残り続けたりもします。
ビジネス、会社においても、
なぜか社員が辞めてしまう。
何度採用しても、どんな制度を整えても、やさしくしても、
採用した人数分辞めてしまったり、かえって辞める人が多くなったり。
こういった“問題”は、すみやかな解決法があるわけでもなく、
苦しんでいる最中は、まさに泥沼で先行きが見えません。
こういったときにこそ、「題を問う」を思い出してください。
題、言い換えれば、テーマとも言えます。
その“問題”は、わたしたち自身が向き合わなければならない
テーマがあることを教えてくれているのです。
たとえば失恋であれば、
もしかしてその人はひどい振られ方をしたのかもしれません。
どうして振られたのか、その人には周りの人が見ても
落ち度がなかったりもします。
でもひどい振られ方をしたトラウマで、
何年も苦しんでしまっている。
その人にとっては、
何年も苦しんでしまって抜けられていないことこそが
苦しみになってしまっている。
この時、本当の“問題”、その人にとってのテーマを考えてみると、
「自分自身への自身の無さ」かもしれません。
もしそうならば本当に自信が出ることに一生懸命
取り組み続けたら、いつの間にかもっと自由に恋愛できる
ようになったりします。
「自信」という本当のテーマに取り組んだ結果、
“問題”自体が消えてしまったのです。
テーマが本人にとって正解なのかどうかは、
テーマを問うことを続けているうちに、
本人自身が「あ、これだった。」と気づく瞬間があります。
企業の人材採用の“問題”でも、
本当のテーマは、「社長の人材に対する考え方」かもしれませんし、
「目指すビジョンへの違和感」かもしれません。
これもテーマを問い続けることで見えてきます。
個人でも会社でも、
テーマを乗り越えない限り、同じような“問題”は
形を変えて何度も何度も現れます。
逆に言えば、解決したと思っても、何度も同じ“問題”が
現れているとしたら、真にテーマを問い、向き合うチャンスなのです。
経験では、テーマが分かれば、
問題は80%以上解決したも同然です。
多くの場合、テーマに気づけた瞬間に
「ああ、そうだったのか!」
というアハ!体験が起こり、
その時点から問題が問題でなくなってきます。
テーマはその時その時のレベルや
置かれている度合いによって違いますし、
その個人、会社によっても違います。
だから一般的なテーマを
テンプレートのようにあてはめることはできません。
が、「テーマを問う」、それが“問題”に向き合うことだ、
という本質的な知恵さえ思い出せれば、
早く“問題”は解決していくでしょう。
新たな“問題”が発生しても、落ち着いて取り組み、
どんどん“問題”が“問題”でなくなる地点に成長していきます。
わたしもまだまだ中途の人間ですが、
“テーマを問う”ことを知ったおかげで、
ずいぶんと自然に生きることができるようになってきました。
その力にびっくりしますよ。
少しでもその感覚を共有できればうれしいです。
P.S.
これからもブログをお届けしますので
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こちらも役に立ちます(「一言で社員のやる気を変えられるリーダーの言葉術とその秘訣とは」)
執筆者紹介
オフィスオントロジー
代表 友成治由
人と組織の可能性と創造性を引き出すメンター
人と会社を伸ばすメンタリングの専門家
10年超にわたる起業家育成や変革人財育成経験から得た実践知と、意欲心理学によるメンターメンタリングで人が本来持っている意欲、可能性、価値を引き出す。
主体性/リーダーシップ開発、メンター育成、メンター制度構築、チーム活性化などを支援。
哲学存在論専攻。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。
経営メディア『経営プロ』にて執筆コラム掲載。
コラム「メンタリングで人や組織の可能性を引き出す」など
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