科学実験が迫った開運法と運のいい社員の採用法
目次
科学的に「運」をよくする方法
わたしたちは「運がいい人」になれるのでしょうか?
運とは摩訶不思議なものなのか、偶然なのか。
エリック・バーカーの『残酷すぎる成功法則』によると
ハートフォードシャー大学の心理学教授の
リチャード・ワイズマンは1000人を対象に、
「運がいい人」「運の悪い人」の違いを調査しました。
結果は、、、
「運のいい人」にはある性質があることがわかりました。
それは、
楽観的で、直観に従い、新しいものに柔軟で、
その出会いを外に出て多くしている…
なるほど。
おもしろいのはここからです。
では、「運が悪い」と思っている人に対して、
「運のいい人」と同じようにするよう指導したらどうなるのか。
なんとその80%が、
「運がよくなった」と答え、幸福感さえ増したそうです。
この実験は、2つに解釈できます。
ひとつには、やはり楽観的に外に出てさまざまな人や
できごとと出会う数が多いほど、
「運がいい」と感じられる体験が増えていくこと。
わかりやすいですよね。
もうひとつ。
わたしはこちらの方が本質的だと思っています。
社員や会社、自分の人生をより豊かに、
充実したものにするならば、むしろこちらの
解釈の方がさまざまな場面で応用がききます。
ふりかえると、
「運がいい人」は、
楽観的だったり、直観にしたがうだったり、
前向きだったりしていました。
いわば「運がいい人」は、
自分のことを「運がいい人」と思って毎日を
過ごしている人たちなのです。
「運がいい」と思っているから、
新しい経験もどんどんできますし、チャレンジもします。
かりに失敗しても、
「学びになった、運がいい!」
と「運がいいエピソード」のひとつに数えるでしょう。
結論をいえば「運がいい人」になるには、
「運がいい人」だと考えて生きることが答えになります。
もちろん出会いも多ければ、
経験数も多くなるでしょうから、
「運がいい」と思える体験も多くなります。
「やっぱり自分は運がいい」のサイクルが回る、
というわけです。
この話で「運がいい」人になってくれたら、
わたしもうれしいのですが、
もっとうれしくなることがあります。
それは、
「運がいい」と思うだけですまさず、
実はすでに、
「いい」ことはあなたの周りにすでにたくさん「ある」と
考えてみてはどうかという提案なのです。
社員育成や組織活性、人間に関することは
ストレスのたまることばかりですよね。
たしかに
「できない」「やる気がない」「もっとガンバレ」
など、目につきがちです。
それを「ダメなこと」と呼ぶとすれば
「ダメなこと」を前提にしてしまうと、
あなたのなかで「ダメなこと」ばかりが目についていきます。
そう、「あなたのなかで」。
でも同じひとを見ても、
「よいところがある」を前提にするならば、
「よいところ」はいくらでも見つかってきます。
「よいところ」が見つかると、
それを伸ばそうとしますから、
「よいところ」は増えていきますし、
よいと感じる数も増えていきます。
「やっぱり、いいんだ!」が増えていきます。
原理は「運が悪い人」と同じ。
同じことを体験しても、
「運がいい人」と思う人は「運がいい」と思いますし、
「運が悪い人」と思う人は「運が悪い」と思ってしまいます。
わたしは、
「ある」
を自分の思考の初期設定にすることをお勧めしています。
「ある」
と決めた瞬間、いろんな「ある」が見えてくるからです。
社員を育てたい、活性化させたい。
会社をよくしたい、
もっとみんなで一体化して成長していきたい。
“育成の戦略”にはずみをつけるならば、
「ない」(できない、悪い、叱責etc)のサイクルよりも
「ある」(できる、よい、感謝etc)のサイクルの方が、
よりスピーディで生産的で効率的だとさえ感じます。
締めとするならば、
松下幸之助さんは、社員面接では自分で自分を「運がいい」と言えるかどうかを、
を採用基準のひとつにしていたそうですね。
今日は、この話題をお話することができて、
わたしも運がいい!
です。
P.S.
これからもブログをお届けしますので
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こちらも役に立ちます(「一言で社員のやる気を変えられるリーダーの言葉術とその秘訣とは」)
執筆者紹介
オフィスオントロジー
代表 友成治由
人と組織の可能性と創造性を引き出すメンター
人と会社を伸ばすメンタリングの専門家
10年超にわたる起業家育成や変革人財育成経験から得た実践知と、意欲心理学によるメンターメンタリングで人が本来持っている意欲、可能性、価値を引き出す。
主体性/リーダーシップ開発、メンター育成、メンター制度構築、チーム活性化などを支援。
哲学存在論専攻。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。
経営メディア『経営プロ』にて執筆コラム掲載。
コラム「メンタリングで人や組織の可能性を引き出す」など
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