もっと自己成長できる方法。「探究力」と藤井聡太さん
もちろん一将棋ファンとして注目しているのですが、「あ、わたしと似ている」と思ったのは初タイトルの時でした。
「探究力」という、あなたにもきっと藤井聡太二冠と同じ資質があるはずです。
自分の道を成長させ続ける探究力とは何でしょうか?
目次
藤井聡太二冠と似ている・・・
傲慢な話かもしれませんが、
将棋の藤井二冠とわたしが似ていると思ったのは、
初タイトル奪取の、その記者会見の時でした。
最年少でタイトル奪取。
いまや日本で知らぬものはいないだろうと思われるくらいの
スーパースター藤井聡太。
わたしは10代のときから羽生善治九段にあこがれ、
いまもヘボ将棋を指し続けていますから、
ファン歴だけでいえば、30年選手です。
だからこそ藤井二冠の凄さも長年の将棋ファンとして
ひしひしと感じています。
そんな藤井二冠とわたしが似ていると思ったのは、
記者会見で棋聖が色紙を掲げたときでした。
将棋の格言でもなく、勝負へ挑む心持でもなく、
具体的な目標設定でもなく、
そこに書かれていたのは、
「探究」
でした。
礼儀正しくにこやかな青年ですし、
表面上にはなかなか見せてくれないとも思いますが、
そこに、マグマのような熱いものを感じたのです。
将棋というものの真理や究極を求め続ける意思。
それは、ともすれば答えのない中で、
一生をかけても終わりのない道かもしれません。
おそらく、つねに満足することはないでしょう。
「本当にいい手とは何なのか」
「将棋の究極はどういう法則なのか」
「極めた先には、何が待っているのか?」
「勝つために、極めるためにわたしはどうするのか?」
そんなことが、意識するか無意識なのかは別にしても、
起きているときも寝ているときも、
おそらくずっと頭の中に巡り続けるのではないのでしょうか・
将棋そのものを見つめ、将棋の本質に迫るべく、
全身全霊で問い続ける。
関心ごとや到達点は違いますが、
その姿勢だけでいえば、わたしと全く同じです。
「探究」を座右の銘にすべし
わたしは、仕事に関しても、
「探究」
はどこかに、
座右の銘の一つとして入れた方がいいと思っていますし、
若手社員はもちろん、経営クラスになるほど入れた方がいいと
思っています。
わたしの見る限り、すくなくとも、
ただそのときそのときの一瞬に成績を上げるひとではなく、
会社や社会に、その後にもずっと影響をもたらすような、
歴史になるような仕事をする人は、
かならずといっていいほど
「探究」
がベースにあります。
「これまではこうだった。でも、本当にそうなのか?」
「確かにこれで妥協はできる。でも、真に良いとはどういうことか?」
「いろいろ考慮すべきはある。でも、何を捨てても大切にすべきなはなんなのか?」
自分の取り組む分野に対して、
それそのものを見つめ、その本質を問い続け、
“本当に良い”ということを求め続ける。
もちろん分野には大小はありません。
家庭でも、地域でも、会社でも、国家でも、
ビジネスでも、研究でも、芸術でも
その世界を変え、歴史になるようなほどの人は
そこにかならず「問える力」があります。
「問う力」ではないのですね。
「問える力」です。
これまで良しとされてきたこと、
いま良しとされていること、
これらに問いを投げかけたり、
自分自身は本当は間違っているのではないか
自分自身に見えていないことがあるのではないか
自分に問いを投げかけたり。
だれでも人から言われたら
「問う」ことはできるでしょう。
大切なのはわざわざ自分から、
自分の意識としておこなう
「問える力」。
これこそが「探究力」です。
これこそが意識的に
自分やビジネスを成長し続けられる力です。
それでも「探究」できますか?
でも、実は「探究」ほど「つらい」こともありません。
ときによっては、完全な自己否定、
これまでの存在意義、存在価値でさえ
喪失してしまうことだってあります。
だから人はどうしても
どこかで問うことをやめてしまいたくなります。
あたりまえ、常識、与えられていること、表面的な自己肯定、、、
すべて暖かく、楽で、心地いいからです。
そんな中でも、それでもなお、「問うことができる」かどうか。
だから「問える力」であり「探究」なのです。
だから「問える力」は「勇気」と言ってもいいでしょう。
また「問える力」を持つ人は、先人に敬意を持ちます。
なぜならば、
先人の「探究」の苦しみ、喜びが身に染みてわかるからです。
だから、「問える力」を持つ人、「探究」する人は、
先人の歴史を敬意をもちつつ、それをさらに乗り越え、
あたらしい歴史を作る人であります。
わたしは、僭越かもしれませんが、藤井二冠にその意思を感じます。
(もっとも、最初に将棋界で感じたのは羽生善治九段に対してです。)
藤井二冠をわたしの尊敬すべきひとりとして、
その姿勢を学びつつ、
また、わたしもまた、わたしの探究を続けたいと思います。
まとめ~やっぱり、「探究」は楽しい
あれこれ述べましたが、でもやっぱり
探究は、楽しいものです。
藤井二冠は将棋が好きだから探究しているのであって、
探究したいものに対して、「好き」とか「愛情」を感じるから
どこまでも探究したくなります。
あなたが「探究」したいことは何ですか?
そんな、ふと純粋に心が動くようなことにすなおに入り込んで
いくことが、探究のコツ?かなあなんて思っています。
「探究」は、たった1ミリでも1センチでも、
より深くやればやるほど、その分野や領域の奥深さがわかって
面白くなってやめられなくなります。
楽しみながら問い続け、見えてくるものをよろこびながら、
「本当に良い」ということを実現していく。
身近なところでも大きなところでも、それをしているような人は、
みなわたしにとって仲間だなあと思う毎日です。
P.S
これからもブログをお届けしますので
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執筆者紹介
オフィスオントロジー
代表 友成治由
人と組織の可能性と創造性を引き出すメンター
人と会社を伸ばすメンタリングの専門家
10年超にわたる起業家育成や変革人財育成経験から得た実践知と、意欲心理学によるチェンジメンタリングで人が本来持っている意欲、可能性、価値を引き出す。
主体性/リーダーシップ開発、メンター育成、メンター制度構築、チーム活性化などを支援。
哲学存在論専攻。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。
経営メディア『経営プロ』にて執筆コラム掲載。
コラム「メンタリングで人や組織の可能性を引き出す」など
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