注目!仕事が楽しいと思う社員の割合調査
「仕事が楽しい」人はどんどん動いて主体的ですし、創意工夫で生産性もあげていきます。
もちろんそんな人たちばかりだったら、会社はイキイキして活気がありますよね。
今回のこの記事のアンケートはヒントになることがいっぱいでした。
目次
仕事が楽しい人の割合
仕事が楽しい会社にしたいものです。
出発点として「仕事が楽しくない」と社員が思っていたら、モチベーションを上げるためにどうしても無理しなければなりませんし、それも効果はあまり望めません。
勉強が楽しくない子供に、「勉強したらごほうびをあげるよ」なんて、アメとムチ方式は、途中から子供も慣れてきますし、あげる方にも無理がたたってきます。
やっぱり勉強そのものを楽しく思ってもらうのが王道で、それこそが子供の人生を彩るほどのモチベーションになりますよね。
「仕事が楽しいと思う瞬間ランキング」は示唆に富んだものでした。
わたしはこの記事を読んでうれしく思いました。
男女500人向けの任意アンケートで、「仕事が楽しい」「どちらかといえば楽しい」と思う人の割合が、なんと61.2%もあったのです。
テレビでもネットでもニュースになるものは、「残業」「ハラスメント」「離職」「メンタル」など仕事に関するマイナス面が多く報道されます。
問題点ばかりに目がいくのは人間の本能ともいえますが、もっとフラットに目線を上げてからみてみると大半のひとは仕事を楽しいと思っているという統計は、とても勇気づけられます。
人間は直前に入ってくる情報に左右されますので、問題点ばかり目にしてしまうと感情や思考までがそうなってしまいます。問題点を無視するというわけではありませんが、しかし前提として、「実は仕事は楽しい」「明るいことの方が多い」そんな情報から出発すれば、もっと日本はみんなの気持ちも明るくなりもっと社会全体がイキイキするのだ。そう思わされます。
https://media.bizhits.co.jp/archives/7315
仕事が楽しいと思う瞬間とは?
「仕事が楽しいと思う瞬間」という質問項目は、「仕事自体を楽しくする」という取り組みを考えるためのすばらしいヒントに満ちています。
第3位は「顧客や会社に貢献できたとき」。自分が役立っているという感覚はやっぱり大切なんですね。
第2位は「仕事がうまくいったとき」。これはよくわかりますよね。やっぱり今やっている仕事をうまくやって、自信も誇りも持ちたいのはわたしもおんなじです。
第1位、これは「感謝されたとき」です。
奇しくも第3位と第1位は同じような瞬間になりましたが、第2位とも合わせてみると、はたらく人というのは、自分の仕事をうまくやることで、お客様や会社に役立っていると思える、しかも「ありがとう」という形で具体的に実感できるとき、もっとも「仕事が楽しい!」と思うんですね。
王道ですよね。
社員育成の取り組みに活かすヒント、アイデアがどんどん浮かんできませんか?
ひとつずつ小さな成功体験を重ねさせてあげましょう。
「仕事をうまくやっている」という感覚を、たくさん感じさせてあげましょう。
ベテランからみたらまだまだと思っても、本人は「うまくなりたい」とひそかに頑張っているものです。ぜひその本人の自信を育ててあげましょう。
社員が仕事で成長したら、きちんと「成長している」ことを認めて伝えましょう。そうすることで、「仕事がうまくっている」という自己確認もできますし、会社のために役に立てていると思うこともできます。
出来る限りお客様の声を社員に伝えましょう。
お客様の感謝の声は、社員のものです。
個々の社員に言われたらもちろんですが、会社全体に言われたとしても、社員ひとりひとりに対して「これは君たちへの感謝の声」であることを伝えましょう。
他にも、あなたの会社でできること、思いついたのではないでしょうか。
やりたかった仕事でない人は楽しくなるのか?
さてこのアンケートにも気になるものがあります。
それは「仕事が楽しい」と思う人をさらに分類したものです。
「やりたかった仕事をしている」人の場合は「仕事が楽しい」の割合がなんと80%にも達するのですが、「やりたかった仕事でない」人の場合は、その割合は40%にまで落ち込んでしまうのです。
とはいえ驚く差ではありますが、直観的に納得できるものでもありますよね。
やりたい仕事をやっているときは、どんな問題でも楽しいものです。それを乗り越えたらやりたかった仕事がさらにレベルアップすることがわかりますから、余計に仕事が楽しくなってきます。
しかし、やりたかった仕事ではなかったら、少なくともはじめのうちは「しかたなく」「これしか仕事が無かったから」など、マイナスの思いから出発してしまいます。
心理学的にいって、人間のもっともつらいのは「やらされ感」です。
この「やらされ感」を感じるとき、人間はもっともストレスを感じます。だからどうしてもそれをやらないとどうしようもないときは、感情を押し殺して、すこしでもストレスを自分が味わうことがなくてもすむように、「心を閉じて」しまうのです。
おおよそ、やる気のある社長や経営者やリーダーと、やる気がない(ように見える)社員との間のギャップは、この「やりたいことをやっている人」と「やらされている人」との間の意識のギャップにあります。
よく「仕事は本人の取り組み方次第だ」と言われ、それはその通りではあるのですが、「やりたいことをやっている人」と「やらされている人」とのギャップはやっぱり事実としてあります。
ですので、はじめのうちは社長や経営者やリーダーこそがそのギャップの存在に気づいて、自分は「やりたいことをやっている人」であるという自覚を持ちつつ、「やらされている人」側の思いに心を寄せる必要があります。
たとえば、「やらされている人」でも、たとえば自分の意見や工夫が採用されたときにはうれしいものですし、それで会社の仕事がうまく回り感謝されたら、その仕事に楽しさや喜びを感じてきます。意見や思いを積極的に聴き、できることはぜひ採用しながら、彼らが「自分たちがこの仕事をつくっているのだ」という感覚を思えるようにしてあげましょう。
「やらされている人」たちの、そんな、「自発的」や「主体的」な発露を支持することで、いまの仕事の中に「やりたいこと」や「楽しいこと」を見つけていくのです。
確かに差はあるとはいえ、「やりたかった仕事でない」人でも今も「仕事が楽しい」とおもう人の割合が40%もいるわけですから、上記のように育て方を工夫すればもっとその割合は増やしていくことができるのです。
「仕事が楽しい!」をつくりだそう。
仕事を楽しくしていきましょう!
幸せ度の高い人は、生産性が1.3倍、創造性が3倍という統計もあります。
「本来、ひとはいい仕事をしたい生き物」です。
いい仕事とは、「顧客や会社に貢献できて」、「うまくいって」、「感謝される」、そんな王道の仕事。
ヒントがたくさんありました。
会社の中に、いろんな工夫をして、そんな瞬間を増やしていきましょう。
「仕事が楽しい」会社は、つくれるのです。
P.S
これからもブログをお届けしますので
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こちらも役に立ちます(「一言で社員のやる気を変えられるリーダーの言葉術とその秘訣とは」)
執筆者紹介
オフィスオントロジー
代表 友成治由
人と組織の可能性と創造性を引き出すメンター
人と会社を伸ばすメンタリングの専門家
10年超にわたる起業家育成や変革人財育成経験から得た実践知と、意欲心理学によるメンターメンタリングで人が本来持っている意欲、可能性、価値を引き出す。
主体性/リーダーシップ開発、メンター育成、メンター制度構築、チーム活性化などを支援。
哲学存在論専攻。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。
経営メディア『経営プロ』にて執筆コラム掲載。
コラム「メンタリングで人や組織の可能性を引き出す」など
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