注目方法。人をやる気にできる人の「ある言葉」の使い方
社員には優しくしている、
社員のために福利厚生もしっかりやっている、
責任感やリーダーシップもわたしにはある。
それでも…
なぜか社員の心に壁を感じてしまう。
なぜか社員が辞めていく、去っていく…
そんな経営者・リーダーの特徴のひとつに「ある言葉の使い方」がありますので、今日はそれを「セルフチェック」してみませんか?
目次
言葉がひとを作っている
もちろんご存じのように、
わたしたちは言葉を使ってコミュニケーションしています。
認識論によると、
わたしたちのいわゆる思考というものは言葉そのもの。
たとえ口には出していなくても、
黙って考えていても
やっぱり「言葉」が頭の中をめぐっていますよね。
しかもわたしたちは、
もう24時間(眠っているときでさえ!)
言葉をもとに考えたりイメージしたりしていますので、
言葉が変わると考え方そのものが変わってきます。
ここ、まず重要です。
だからできるかぎりプラスの言葉を使うのは、
一般に思われる以上に、「絶大」といっていいほど、
自分自身や周りに対する影響が大きいのですね。
プラスの言葉というと、たとえば
「やる気」「元気」「できる」「すごい」「最高」…
数え上げれば無数にあります。
もちろんそれらを積極的に使っていきましょう。
それが、「基礎」です。
プラス言葉のさらに基礎
そのうえで、
今回ご紹介するのは、
プラスの言葉を使う「基礎の基礎」なんですね。
社員をやる気にさせたい、
モチベーションをあげてほしい。
そんな切なる願いをもって
一生懸命に取り組む経営者・リーダーは、
プラスの言葉を意識されていることが多いものです。
ただ「基礎の基礎」が抜けているために、
せっかくの願いが活かされておらずに
悩んでいるのですね。
「基礎の基礎」はふだんほとんど意識されません。
もし今回はじめて知ったという方は、
ぜひこれから意識的にされることをお勧めします。
ふだんから「プラスの言葉の基礎」を
実践されている方ならば、効果は早いです。
社員へのコミュニケーションの在り方が変わり、
社員たちの雰囲気が変わってきます。
無意識にわたしたちを支配する「ない言葉」
「プラス言葉の基礎の基礎」を
より自分のものにするために、その前に
ちょっとある一日のはじまりを想像してみましょう。
口に出す出さないに関わらず、
こんな言葉をつかっていませんか?
・もう出社まで時間が無い
・アイデアがない
・今日の天気はよくない
・売上が足りない
・社員のやる気がない
・そんな営業をしてはいけない
・そんな報告じゃいけない
・そんな考え方をしてはいけない
・ソレはダメだ(ソレはない)
・危ないからそんなことしちゃいけない
・ここに入ってはいけない
「ない、ない、ない…」
世の中にはこんな、
ないない尽くしの言葉づかい、
があふれています。
あれをしてはいけない
これはダメだ
これはありえない
「ない」の言葉とはつまり、
禁止、制限、拒否、否定、否認の集合体。
よくよく冷静に思い返してみると
わたしたち自身(わたしも!)
いかに「ない言葉」を使っていることが多いことか。
しかも「ない言葉」は、
先の例にも挙げたような感じで、
日常のちょっとした言葉にすっと入り込んでいるために
使っている本人も、実は使われている相手も
気づかないのですね。
気づかぬまま無意識のうちに、
「ない言葉」の力に
“支配”されてしまいます。
使われた相手側(社員)からすれば、
「自分は否定されている」
「自分は認められていない」
「わたしは不自由だ」
そんな無意識の認識がどんどん積み重なります。
そうすると、
人間は本来自由を求める存在ですので、
「ああ、この人のもとにはいたくない。」
そんなマイナスの感情、
窮屈で否認ばかりされている感情を抱いて、
去ってしまうのです。
「ない言葉」を使っている本人側としても、
相手は間違っている
相手は正すべき人間である
相手を信頼しない
未来より過去
可能性より制限性
のように、
無意識に自分で自分自身を
禁止、制限、拒否、否定、否認で
ものごとを観てしまう人間に仕立て上げてしまいます。
これではなかなか
未来の可能性作っていけるとは
思えませんよね。
未来、可能性をつくる「ある言葉」
ではどうするのか。
それが「プラス言葉の基礎の基礎」。
「ある」
に着目する、です。
「ない」ではなく「ある」。
では、「ある」に着目するとはどういうことでしょう。
たとえばこんな感じになります。
・急いだら間に合う
・アイデアは出てくる
・今日の天気は落ち着いている
・まだまだ売上に努力できるのだ
・やる気を引き出している最中だ
・こちらの営業の方がよりよい
・もっといい報告のしかたがある
・この考え方は素敵だ
・アレがある
・こちらの方が安全だ
・あちらに入ろう
「ある」に着目するとは、
ものごとのプラスの面であったり、
ものごとは「なりつつある途中である」と、
過去や現状よりも未来に着目することです。
つねに
可能性は「ある」
よりよいとらえ方は「ある」
未来は「ある」。
そんな、可能性、よりよい方向、未来に着目して
つかう言葉が「ある言葉」なのです。
「ある言葉」も「ない言葉」と同様に
無意識に日常的につかう言葉だけに、
「ある言葉」を使い続けると、
いつのまにかコミュニケーションの在り方や
社員の雰囲気が、
前向き、可能性を見つける、未来に向かう、
へと変わってきます。
社員からすると、
「ある言葉」をつかう経営者・リーダーと接すると、
その経営者・リーダーのもとでは、
「自分を尊重してくれている」
「自分は応援されている」
「わたしは自由だ」
感じることができるので、
経営者・リーダーに信頼感や尊敬感がうまれ、
やる気や一体感を生み出してくのです。
「ない言葉」も「ある言葉」も、
文学的でも高度なものでもありません。
ただその「言葉を使う着目点」を
とこにおくかという話です。
この「基礎の基礎」があるからこそ、
その上に乗っかっていく「プラスの言葉」が
本来の威力をもって映えてくるのですね。
「ある言葉」を使って会社を変えよう
無意識レベルの話ですので、
最初は意識的に「ある言葉」を使い続けることが
寛容になります。
最初はくすぐったいような
変な感じがするでしょう。
でもしばらく「ある言葉」で
会話やコミュニケーションし続けると、
社員の反応も変わるし、
何よりも自分自身がいつも気分がいいことが
分かってきます。
どんなときでも
気分よく未来や可能性を見ることができたら
まず何事も前向きに乗り越えられるものです。
どんな状況でも
つねに可能性「ある」、未来は「ある」。
言葉がひとをつくっている。
だから、
「ある言葉」
は、あなたや社員たちの可能性、未来をつくります。
今日できることから一緒に
「ある言葉」
はじめませんか?
P.S
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こちらも役に立ちます(「一言で社員のやる気を変えられるリーダーの言葉術とその秘訣とは」)
執筆者紹介
オフィスオントロジー
代表 友成治由
人と組織の可能性と創造性を引き出すメンター
人と会社を伸ばすメンタリングの専門家
10年超にわたる起業家育成や変革人財育成経験から得た実践知と、意欲心理学によるメンターメンタリングで人が本来持っている意欲、可能性、価値を引き出す。
主体性/リーダーシップ開発、メンター育成、メンター制度構築、チーム活性化などを支援。
哲学存在論専攻。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。
経営メディア『経営プロ』にて執筆コラム掲載。
コラム「メンタリングで人や組織の可能性を引き出す」など
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