メンタルクリーニング。問題解決をシンプルにする方法
目次
問題解決への向き合い方はシンプルにしよう!
いろんな問題や心の“ごちゃごちゃ”.ありますよね
あったときでも、
それらをすぐに解決しようとしてはいけない。
というススメです。
糸が絡まりあった状態で手を付けると、
かえって複雑な糸玉になってしまいます。
早くお客様挨拶しないといけないのに…
メールの返信がたまってしょうがない…
社員の不満を早く吸い取らなきゃ…
もっと手間をかけるべきか、
数をこなすべきか…
そんな日々の仕事の“ごちゃごちゃ”、
ありますよね。
より経営の視点でも、
お金を投資するのか、
コスト削減で行くのか。
この事業方針でいくのか、あっちの事業方針で行くのか…
社員にやさしくしたい、
でもつけあがると困る。
仕事をまかせたい、でもリスクも大きい…
あの人にはお世話になった、
でもあの人には義理がある、
いまは静かにしたい、でも無視もできない…
こんな事業方針や人間関係の“ごちゃごちゃ”は、
知らぬ間に疲労を生み出します。
こんな問題が1つだけでなく
2つも3つも起こったときには
それぞれがまた絡まりあって、
もう何がなんやら。
いつのまにか
ストレスが心身をむしばんで
不調になって倒れることだってあります。
とくに複雑性が増して
何が正解なのかわかりづらい時代です。
問題への向き合い方というのは、
いまや単に業務上のことだけでなく、
心身を整えるという
個人として上手な人生を送るための
スキルではないかと思っています。
いずれにしても、
問題への向き合い方は
もうすこし重点を置いて
意識して学んでもいい課題です。
では、
“ごちゃごちゃ”した問題に
よりスムーズに
ストレス少なく
向き合うにはどうすればいいのでしょうか?
なによりも、
提唱したいのは、
複雑な状態をシンプルにすることです。
発生した時だけでなく
普段からいつもシンプルな状態に
し続けていくように心がけたいものです。
シンプルにすればするほど、
その問題への決断を、よりよく、
よりスムーズにしてくれます。
ストレスも少なく自然に対応できます。
つまり、
「思考や心のクリーニング」
定期的にしていますか?
という提案です。
仕事や私生活で、問題は日々起こります。
判断に迷うことはしょっちゅうです。
うまく解決したと思っても、
すぐにカオス化してきますよね。
たとえば整理整頓されたはずの部屋が
いつのまにか資料でいっぱいになったなんてことは
誰もが経験していることでしょう。
そもそも自然界の法則がそうなのです。
「エネルギーを与えないと乱雑さは増大する」
なんてことがエントロピーの法則として
正当な物理学教科書に書かれているのですから、
人間界はなおさら何をかいわんや、です。
わたしたちの思考や感情も、
気づかぬうちに
たくさんのホコリまみれになってしまいます。
しがらみや
葛藤や
雑念や他者からの意見が
積もり積もっています。
知らず知らずのうちに、
自分自身に
大きな負担をかけてしまっているのです。
だからこそ、
「思考や心のクリーニング」
をすることが大切になります。
“ごちゃごちゃ”になった思考や心を
意識的に「すっきりさせよう」と
取り組むことが重要なのですね。
では、どうするのか?
という話ですが、
まず区別しておきたいことが
「思考や心のクリーニング」は、
ストレス発散とは違うのでご注意ください。
ストレス発散といえば、
カラオケでもお酒などを思い浮かべます。
音楽聞いたり、ショッピングしたり、
いろんな気晴らしがありますよね。
それにより、たしかに一瞬の間、
フラストレーションはなくなるように見えます。
でもそれは、
発散ではあっても、
クリーニングではないことをご理解ください。
発散は、
ホコリをふーっと吹けば目の前からは
消えたように見えるようなものです。
ホコリ自体はなくなったわけではありません。
「思考と心のクリーニング」
は、ホコリを吹き飛ばすというよりも、
ホコリを、丁寧にふき取って
取り除いていきましょうということです。
イメージでいえば、
発散という動的なものではなく、
静かなものです。
どちらからいえば、
ホコリの存在に気づき、
丁寧に丁寧にふき取っていきます。
“ごちゃごちゃ”した問題の、
その原因や自分自身の思い込みを
丁寧に見つめて、
ひとつひとつきれいに整理して
いくことを言います。
紙に書いて整理したり、
瞑想や座禅をしたり、
コーチングを受けたり、
誰かに相談したりなどがあります。
ポイントを抑えられるならば、
どんな方法でも大丈夫です。
あなたがリラックスして
出来る方法でやってください。
社内でみんなで確認しあうのも方法ですね。
やりやすいやり方でかまいませんが、
ポイントがあります。
それは原因や思い込みに「気づく」ことです。
それから「ふき取る」こと
「気づいて、ふき取る。」
これが手順です。
クリーニングしようと意識するときは、
こんな質問が有効です。
「ふき取って、捨てられることって何だろう?」
思考や心の中の、
必要ないものは捨てさってしまおうという視点ですね。
全部を抱えて全部をなんとかしなくてもいい。
100の問題を、100の解決策で解決するのではありません。
そもそも問題にしなくていいものや、
ばっさりと切り捨てて解決すらしなくていいものを探しましょう。
100の問題のうち、実際手をつけるのは30でいい、のように。
100の問題のうち、50は一つだけ手を打てば、全部消える。
そんな感じでも大丈夫です。
全部やろうとしなくてもいいのです。
たいていの問題は問題でもなく、
自分自身の妄想がほとんどです。
「捨て去ってもいい」
と思えるだけで、
ずいぶんと軽やかになり、
解決もスムーズになるものです。
あなたが大切にしている判断基準。
その判断基準を信じて、
ばっさりしていきましょう。
あなたが大切にしていることに
抵触している問題は問題として解決する。
そうでないものは、妄想です。
捨て去りましょう。
わたしもごちゃごちゃしたときには
「大切にしている判断基準」を思い出しながら、
いろんな“ごちゃごちゃ”をクリーニングしています。
できる限りシンプルにしようと心がけています。
シンプルになると
物事もどんどん進められるようになりますから、
紙に書いたり、
座禅や瞑想をしたり、
ぼーっと横になる時間が、
実はもっとも生産性が高いなあと感じています。
般若心経でも言っている通りです。
「厭離一切顛倒夢想究境涅槃」
すべての妄想を離れよう。
それが悟りだよ。
わたしはまったく悟ってはいませんが、
シンプルにするのは本当にオススメ。
ということは、胸をたたいて保証します。
P.S.
これからもブログをお届けしますので
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執筆者紹介
オフィスオントロジー
代表 友成治由
人と組織の可能性と創造性を引き出すメンター
人と会社を伸ばすメンタリングの専門家
10年超にわたる起業家育成や変革人財育成経験から得た実践知と、意欲心理学によるメンターメンタリングで人が本来持っている意欲、可能性、価値を引き出す。
主体性/リーダーシップ開発、メンター育成、メンター制度構築、チーム活性化などを支援。
哲学存在論専攻。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。
経営メディア『経営プロ』にて執筆コラム掲載。
コラム「メンタリングで人や組織の可能性を引き出す」など
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