人材育成するなら「手柄は部下にくれてやれ」
すがすがしい若者の笑顔の奥に見え隠れする上司の姿に感銘を受けました。
目次
- ○ 組織活性化の根本的なコツ
- ○ あるニュース
- ○ 手柄は部下にくれてやれ
- ○ 部下が調子に乗るのでは?
- ○ 自分自身に「決める」
- ・執筆者紹介
組織活性化の根本的なコツ
組織活性化の根本的なコツって、
一言でいえば、
「若者を元気にさせる」
です。
いろんなやり方はあるでしょうが、
コレ、外した組織活性化施策は、
なんの意味もありません。
若者が元気になれる組織は、
元気が伝播して、
かならず全員が元気になれます。
しかし、
若者が元気になれない組織は、
かならず底から腐っていきます。
あるニュース
こんなニュースがありました。
19歳の新人警察官が、
7時間張り込んでミニバイクの窃盗犯を逮捕した
というニュースです。
すがすがしい笑顔で、
職業の使命感に燃える若者の姿は
本当に気持ちのいいものです。
それを見るだけで、
現在に希望が持てますし、
未来も明るいことを確信できます。
しかしこのニュースの
本質はそこにはありません。
実は新人警察官には、
上司も7時間一緒に張り込んでいたのです。
7時間ようやく待って、
犯人らしき人物が現れ、
職務質問をしたところ、
窃盗犯だとわかって逮捕に及んだのですが、
この記事の背後には、
ずっと新人警察官を見守り導く
上司の姿がありありと浮かんできます。
市民に褒められ、
新聞にもドーンと主役になったのは
新人警察官ですが、
そうなるように全部お膳立てをしたのは上司です。
新人警察官、彼は、
どれだけ自分に自信を持てたことでしょう。
そんな自分に導いてくれた
上司や組織をどれだけ信頼することでしょう。
彼が新人から若手、中堅、上司へとなるにつれて、
次の世代の若者を同じように導いていくことは
もう容易に想像できます。
手柄は部下にくれてやれ
手柄なんて、部下に全部くれてやればいいのです。
部下がよろこぶ、元気になる、自信になる。
上司に感謝する、信頼する。
組織のために頑張る、組織が活気づく。
その部下は将来の部下を育てる。
将来の部下たちも活気づき、
組織も未来にわたって活気があり続ける・・・
…
上司が手柄を部下や若者に上げてあげることで、
こんなにもいいことだらけです。
上司の仕事とは、
部下のやる気を育てることです。
指導して得た手柄を自分のものにし、
部下にマウントを取ったり、
部下を委縮させることは、
百害あって一利もありません。
強めに言いましたが、
それくらい大切なことだからです。
自分に自信を与えてくれた人、
自分のために尽くしてくれた人、
自分を心から信頼してくれる人。
人はそんな人のために力を尽くします。
そんな上司に出会った若者にとって、
一生の宝物になります。
またそんな部下を育てられる上司のことは、
かならずさらに上の経営者やリーダーは見ています。
それくらい、
人を育てられるということは
貴重でまたすばらしいことだからです。
部下が調子に乗るのでは?
しかし、こんな反論もあるでしょう。
「そんなことばかりしたら、
部下が調子に乗るのではないか?」
心配にはなりますよね。
でも、調子に乗らせたらいいじゃないですか。
調子に乗るくらい自信を与えられたら、
それこそ上司の育成力のたまものです。
調子に乗るほど成長してから、
その後のことは考えればいいのです。
もっとも、先ほども申したように、
たとえ一時的に調子に乗ったとしても、
自分自身のために尽くしてくれた上司には、
それまでの尽力に必ず気づき、
自分を育ててくれた感謝に必ずいたります。
だから信頼して、
どんどん手柄なんてくれてやってください。
調子に乗らせるところまでいかずして、
何をかいわんや、です。
自分自身に「決める」
調子に乗らせるくらい
やる気を育てよう。
そのよぅに自分自身に決めると、
上司自身にも自信がわいてきます。
育成方針がシンプルになり、
部下にもみずから心を開いて、
どんどん手柄を立てさせたくなります。
組織活性化の根本的なコツって、
一言でいえば、
「若者を元気にさせる」
です。
若者を元気にさせる力こそ、
上司がもつ素晴らしい特権なのです。
P.S.
これからもブログをお届けしますので
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執筆者紹介
オフィスオントロジー
代表 友成治由
人と組織の可能性と創造性を引き出すメンター
人と会社を伸ばすメンタリングの専門家
10年超にわたる起業家育成や変革人財育成経験から得た実践知と、意欲心理学によるチェンジメンタリングで人が本来持っている意欲、可能性、価値を引き出す。
主体性/リーダーシップ開発、メンター育成、メンター制度構築、チーム活性化などを支援。
哲学存在論専攻。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。
経営メディア『経営プロ』にて執筆コラム掲載。
コラム「メンタリングで人や組織の可能性を引き出す」など
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