古来からの共同体の叡智。神社に学ぶ会社一体化法
目次
神社で心の空白をつくる
神社にはよくいきます。
近所の神社もそうですが、
地方に出張した時も、
その地方の神社にお参りしたりします。
すっと精神を落ち着けて
「ありがとございます。よろしくお願いします。」
と心の中でつぶやいて手を合わせると、
気持ちがすっきりします。
なにか大きなものに包まれている感覚は、
やっぱりいいものですね。
思い切って言えば、
森林浴と似たような感覚で
「心の空白」
をつくるために行っているともいえます。
日常のごちゃごちゃ詰まった観念を
さっと拭い去って、
またすっきり大切なものが見えるようなりたい。
そんな気持ちです。
神社のご神体の大半は「鏡」です。
いつも自分自身が映し出されます。
まことに古来の人は
奥が深いと思わざるをえません。
足をのばそう
冒頭の写真は、
だいたい近所の写真。
だいたい、というのは、
近所というにはちょっと足をのばした先にあるから。
お天気のいい日に、
ものを考えながらお散歩していました。
せっかく気持ちがいい日だから
足をのばしてみよう。
行ったことのない路地にはいって、
いつもよりも距離を伸ばして歩いていました。
そうして発見した神社の中にあったのが、
この「千寿銀杏」です。
神社の多くには御神木となっている大木がありますが、
この千寿銀杏を見たときは、ギョッとしました。
ご覧の通り、
能で使うような爺のでっかいお面が
正面に飾られていたからです。
正面から見ると、
微笑んでいるお面ですが、
さすがにびっくりします。
ご長寿の象徴だから
大木に祀られているとは思いますが、
もし夜に見たら、
本当に神様が大木のそばに現れたのかと
腰を抜かしそうなほどでした。
近所であっても
ちょっと足を延ばすだけで
知らない風景があるものですね。
神社というものは、
共同体というものを考えるにあたって、
まことに叡智の象徴です。
数百年、千年単位の共同の場所
神社は古いものでは二千年以上前から、
比較的新しいと思われる神社でも
数百年単位のものが多く驚きます。
それだけその地域の人々が、
代々大切にしてきたのですね。
いまも、年や季節の変わり目、
ハレの日など、節々のときに
神社にお参りし、集まり、
心を新たにしていきます。
毎日の日常に重くのしかかるわけでもなく
ふだんは、ただ「ある」だけ。
でも「ある」だけの場所だからこそ、
木々で囲まれ、日常からちょっと離れた空間、
空白の場所として
だれもがそこで憩いを得ることができます。
実際、神社がある街の住民の
街を愛する割合は、
そうでない場所に比べて格段に高いという研究もあり、
神社は自然自然に共同体の
心のよりどころとなっていることがわかります。
会社をひとつにするためにも神社の叡智
会社に神棚を祭る企業もよくありますよね。
会社というものもの、
市場の流れによってどうなるかわからない
笹船のようなもの。
何かだれもが安心できる大きな心の拠りどころが
ほしいのだということがわかります。
ただ、神社というものを考えるとき、
神棚という目に見えるものだけではなく、
神社が代々支えられてきた事実や
「その理念」や「運営方法」も
叡智にあふれています。
組織活性化、という観点からも
・目に見えないことこそ大切にする
・節々のイベント、祭りを大切にする
・日常の心もちを大切にする
・「感謝」をささげるためにある
・共同体の全員のためにある
・古い歴史やいわれを大切にする
・効率化のためではなく、空白のためにある
・自分自身をみつめるためにある
・手を合わせ、頭を下げるためにある
などなど、
ざっと上げるだけでも、
会社や組織という共同体の永続的発展のために
大切なことだらけですよね。
近くの神社にいってみよう
ともあれ、
ひさしぶりに近くの神社にいってみませんか?
信じても信じていなくても、
「自分よりはるかに大きいもの」
に手を合わせるという行為は、
自分自身の小さな悩みを
一瞬だけでも、軽くしてくれるものです。
会社や組織が、
ギスギスしたり、トラブル続きになっているとき、
根本的なところでは、
小さな自我のぶつかり合いがまず原因です。
神社は、
そんな日常の小さな自我ではないものに
気づくための場所として、
昔の人々は大切にしてきたのかもしれません。
組織活性化・業績向上のエッセンスを
感じ取りに行くために神社に行く。
おもしろいと思いませんか?
P.S.
これからもブログをお届けしますので、
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執筆者紹介
オフィスオントロジー
代表 友成治由
人と組織の可能性と創造性を引き出すメンター
人と会社を伸ばすメンタリングの専門家
10年超にわたる起業家育成や変革人財育成経験から得た実践知と、意欲心理学によるメンターメンタリングで人が本来持っている意欲、可能性、価値を引き出す。
主体性/リーダーシップ開発、メンター育成、メンター制度構築、チーム活性化などを支援。
哲学存在論専攻。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。
経営メディア『経営プロ』にて執筆コラム掲載。
コラム「メンタリングで人や組織の可能性を引き出す」など
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