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社長や変革者のためのバイブル「企業変革力」8ステップ

会社を変革して、迫る危機を脱したい。

またはもっと発展する会社へ作り替えていきたい。

経営の場面では、ときに「みずから変化をするときだ」という動物的なシグナルが鳴る時期があります。外部環境の変化もあれば、長年積み重なった会社の制度疲労や、いつの間にかはびこった現状維持マインドもあるでしょう。

企業の規模には関係ありません。大企業の問題だけでなく、中小・小規模企業でも「変化すべきとき」があるものです。むしろ中小・小規模企業ほど、「変わるべきとき」に変われない体質のままにしているとしたら、体力や資源の少ない分影響も大きいでしょう。

わたし自身、組織活性マネジメントの分野で、コンサルティングや研修などさまざまな形で支援をしているのですが、今回は大いに気づかされ、また「実践的に役に立っている(現在進行形です)」、指針となる本を紹介します。

それは、ジョン・P・コッター著「企業変革力」。日経BP社から訳本も出てわたしはそれを参考にしていますが、他にも出版されているかもしれません。

「企業変革力」で指摘されている8つの間違いと8つのステップは、あなたの会社でも「ここぞ」というときの頼もしい指針となるでしょう。

目次

会社変革、組織改革が失敗する「8つの過ち」とは

会社を変革するのは大変な労力のかかる仕事です。

時には社員にも大きな負担をかけ、それにより組織が危うくなるリスクもあります。だからといって、「やるべきときにはやらない」ままでは、「ゆでガエル」のように、中長期的にみてかえってリスクが増大する可能性もあります。

もし変革のときがきたら、「ここぞ」に集中して、成功させたいものです。

しかし、世の中では変革成功の事例は喧伝されますが、人知れず頓挫する変革プロジェクトが大半ではないのでしょうか。成功事例だけを眺めていては「どこか別の世界」だと思ってしまいがちですが、「失敗の要因」を知ることで、自分たちの身に染みて理解できたりします。

「企業変革力」では、企業変革が失敗する8つの過ちを指摘しています。

もし自分が変革主導者だったら?

と、想像しながら、成りきってごらんくださいね。
(余談ですが、成りきるって、心理学的にも、とても重要な―つまりよく落とし込める―理解方法なのです。)

以下が、その「企業変革が失敗する8つの過ち」です。

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過ち① 従業員の現状満足を容認する
過ち② 変革推進のための連帯を築くことを怠る
過ち③ ビジョンの重要性を過小評価する
過ち④ 従業員にビジョンを徹底しない
過ち⑤ 新しいビジョンに立ちはだかる課題を許してしまう
過ち⑥ 短期的な成果をあげることを怠る
過ち⑦ 早急に勝利宣言をする
過ち⑧ 変革を企業文化に定着させることを怠る
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8つの過ちを、実体験から解説

以下は、わたしの「実体験」に基づくコメントです。

過ち①は、わかりやすいですね。
現状を打破する試みが変革です。短期的に見たら現状に問題がなさそうでも、中長期的にみたらリスクが増大することがわかれば、現状のまま放っておくことはかえって従業員のためにもよくありません。

過ち②は、ひとりでやってしまってはいけない、ということですね。変革の最大の敵は孤独です。ひとつには、巻き込む力が弱くなり、ふたつには、変革者自体の視野が狭くなります。最後に、やりとりげる意思が衰退するか、でなければ暴発してしまいます。

過ち③は、ビジョンという「未来からもたらされる」力を理解せず、ただ目の前のプロセスの改善や改革のみに注力してしまうことです。ビジョン(夢、目標)こそが、変革の原動力であり、従業員全員の力を結集させる交点です。

過ち④は、たとえ経営者、または変革者だけがビジョンを理解しても、従業員にまで浸透させる努力をしなければ、成功しないということです。そうでないと、従業員にとっては押しつけ強制業務と変わりません。

過ち⑤は、課題-壁は必ずある、ということです。どんなビジョンでも必ず壁が出てくるのです。ですので、壁を乗り越える決意のないビジョンならば、従業員がかえって振り回されるばかりなのでやらないほうがマシ、です。

過ち⑥は、仮に長期ビジョンを掲げたとしても、人間、何かしらの成果がいつまでも見えないと挫折してしまうということですね。とくにエネルギー量に差がある一般従業員ならばなおさらです。乗り越えてきている実感を見せる努力は欠かせません。

過ち⑦は、ある程度の成果が出ている時点で「成功だ」と思ってしまうのは世の常ですが、よく知られた成功談でもそれを語った瞬間に、下落していくことはよくあります。そこで「現状満足」がでてしまうのですね。変革は区切るものではなく、つなげていくプロセスのひとつです。ひとつの成果は、次の土台のためにあるのです。

過ち⑧は、過ち⑦とワンセットですね。ひとつの成果は次の土台になり、その土台がまたあたらしい未来の成果をつくっていきます。急激な変化のあとには、文化に定着していく「地味」な活動があり、それが人や組織の力をしなやかに強くし続けます。急激な運動のあとには、体をメンテナンスして、普段の食事を健康的にして、整えて、また次の運動がより思いっきりできるようにしていくものです。

8つの過ちは、身近に落とし込んでいくと、わたし自身、耳の痛いことばかり。
あなたの会社、また、あなた自身はどうでしょうか?
心にとどめておきたいものです。

「変革推進のための8つのステップ」とは

次に、「変革推進のための8つのステップ」をご紹介します。
このステップを踏んでいくことで、より変革が進みやすくなり、成功確率が高まると提唱されているステップです。
8つの過ちを意識しながらご覧いただくと、より理解できるかと思います。

変革というとあれもこれもやらねば、大変だ、という感想を持ちがちです。
ですが、ステップであれば、もし何から手を付けていいのかわからない場合にも、まずはステップ①から考え実行し、できたらステップ②へと進めるので、方針がわかりやすいのも助かります。

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ステップ① 危機感を高める
ステップ② 変革のための連帯チームをつくる
ステップ③ ビジョンと戦略を生み出す
ステップ④ 変革のためのビジョンを周知徹底する
ステップ⑤ 従業員の自発を促す
ステップ⑥ 短期的成果を実現する
ステップ⑦ 成果を活かして、さらなる変革を推進する
ステップ⑧ 新しい方法を企業文化に定着させる
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「8つの過ち」とセットで考えると、その意味もより伝わってきますね。
ぜひ参考になさってください。

ただ、このあとにわたしのコメントをお話するわけですが、実体験からいえばひとつ賛同しづらい、または、別のアプローチもありうる、こともお話いたします。

変革推進8つのステップを実体験から解説

実は、ステップ①は、全面的には賛同しかねます。
危機感を高めて、現状満足マインドを打破することがその意味です。
現状満足マインドを打破することにはもろ手で賛同しても、危機感を高めて、には少し注意が必要だからです。

変革はたしかに現状への危機感がきっかけになるのですが、そこには「夢や理想へのワクワクした状態」がなければ、息苦しくてたまりません。本人にとっても、従業員にとっても。
危機感や緊迫した状態一方では、人は行動自体をやめてしまいます。やった先に、ワクワクする未来があるからこそ、やっていこうと思うわけです。

変革者が往々にして嫌がられるのは、この「危機感“だけ”をあおる」にあると感じています。危機感は、安全欲求の本能に訴えますので、人を動かす力があります。が、同時にそれだけでは、「もういいよ」。「これほど危機ばかりならば、ここから去ってしまおう」「痛みばかり追いたくない、現状満足でも別にそれでいい」とかえって感情の反作用を生んでしまいます。

危機感は必須です。同時に、危機感には、「夢や希望のワクワク感」も必須です。
変革者の立場になるのであれば、危機感を感じたら、同時に「これを乗り越えたらワクワクすることはなんだろうか?」「本当は、わたしたちは何を望んでいるのだろうか?」などを自分自身に問いかけることからはじめることを強くお勧めします。

ステップ②は、協力者が多いほど推進力も大きくなり、与える影響範囲も大きくなります。何よりも、信頼し支え合うひとがいる安心感は、なにものにも代えがたいものです。たとえ社内にいなくとも。社外でも、メンターであったり、友人であったり、家族で会ったり、ひとりでも信じてくれる人がいれば、たいていのことはやり遂げることができます。

ステップ③は、順位をつけるならば、ビジョンが先、戦略が後です。ビジョンは目的地をさしますが、戦略は目的地にむかう「やり方」だからです。ビジョンがあいまいならば、明確なるまで、まずビジョンから先に取り組みましょう。ビジョンにエネルギーの8割をつかったとしてもいいくらいです。ビジョンなき戦略は放浪になりかねません。

ステップ④とステップ⑤。
もっとも労力を使い、ストレスを感じるステップだと思います。
一度言っただけではなかなか浸透もしないし、意識も変わらないものです。「ありとあらゆる手で」、繰り返し繰り返し働きかける必要があります。

山本五十六曰く。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」

そして、この両ステップでこそ、ステップ①でお話しした、「未来へのワクワク感」が大きな効果を発揮するのです。人はやらされ感がもっとも嫌いで、もっともつらい。でも、自分がやりたいことだったら、言わなくてもどんどんやります。
「やりたくなる」を以下につくっていけるかが、変革者の腕の見せ所です。

ステップ⑥は、過ち⑥の裏返しそのまま。たとえ長い道のりでも、短い単位で目標クリア指標があれば、いつのまにかゴールにたどり着けます。変革を始めたら、まず最初の目標設定は、遅くとも3ケ月以内には結果の出ることにしましょう。大きな目標でなくても構いません。重要なのは、早く目に見えてわかること、です。

ステップ⑦、ステップ⑧で、心のとどめておきたいのは、変革は大きなビジョンにおけるプロセスのある一場面、という意識です。ステップ③におけるビジョンでは、どちらかいえば中期的ビジョンが掲げられることが多いでしょう。
が、経営者はつねに大きなビジョンービッグビジョンも同時にもっておく必要があります。大きな夢、といってもいいでしょう。それがあるからこそ、ワクワク感も出てきますし、今回の変革成功で慢心することもなく次に活かすための土台にすることができるのです。

もちろんいますぐ持ってなかったとしてもかまいません。
とはいえつねに、

「わたしが本当に目指すところはどんなところだろう?」
「わたしたちはなんのために存在しているのか?」
「わたしたちがもっとも大切にしていることはなにか?」

こういったこと―まさに経営理念や本質価値に直結すること―は、問い続ける必要があります。

変革を推進するステップ⓪

実は、「変革を推進する8つのステップ」の前に、ステップ⓪があります。

「企業変革力」に明記しているわけではありませんが、暗黙に想定されていることであり、また、たとえばわたしがコンサルティングをするときは、まずもって確認しあうことです。

それは、

ステップ⓪ 経営者自身がコミットする

言うまでもないことかとおしかりを受けるかもしれません。

ただ、変革プロジェクトの場合、必ずしもプロジェクト推進者や実行者は、経営者自身ではなく社員であることも多いわけです。それはそれで問題ありません。

経営者自身が変革にコミットしていないと、まず失敗します。
企業変革は山あり谷ありです。
そんなとき、「最後はわたしが引き受ける」というリーダーの存在が、組織やチームのやる気、モチベーション、意欲を引き出します。

もし社員が推進者になるときには、ステップ②の協力者に、まず経営者自身がなってくださいね。

「大丈夫、わたしがいる。」

これほど絶対的な心強さのある協力はありません。

まとめ~変革者は孤独、だから…

ジョン・P・コッターの「企業変革力」における、「企業変革が失敗する8つの過ち」と「変革推進8つのステップ」をご紹介しました。

舞台裏を話すと、わたしのコンサルティングの場合も、このステップに大いに拠っています。
もし違うとすれば、ステップ①のとらえ方、そしてステップ⓪でしょう。実体験に基づく“実感”でもあり、このあたり、コッターの論やあなたの実感とも合わせて参考になさってみてください。

経営者、変革者はステップ⓪を置いておいても、どんな形でも最後は責任がかかるにかかわらず、なかなか理解されづらい立場でもあります。孤独になりがちです。

ひとりでもふたりでも信頼できる方々が見つかりながら、「やるべきときにやる」変革を、無事大成功させることを心から応援しています。

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執筆者紹介

オフィスオントロジー
代表 友成治由
組織活性化・人材育成コンサルタント
ベンチャーから上場実現企業でのトップコンサルティング営業から意欲心理学をベースとした組織活性化・人材育成へ。
本質価値意識による本質価値思考、価値創造、モチベーションアップで人材育成や会社業績向上を支援。
ほんらいの力を発揮できるように、なじみやすく、わかりやすく、勇気を出せるように。
宮崎県出身。今もなまりはとれない。

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